「好きなことで起業!」「好きなことで稼ぐ!」「普通のOLが起業して、年収1000万円♡」という言葉が流行りだして、数年。フリーランスでWEB・グラフィックデザイナーをしている私は、「『好きなことをやりたい!』って思って起業したの?」とか、「『WEBデザインがやりたい!』と思って起業したの?」と、よく聞かれます。結論から言うと、『WEBデザインが好きだから起業しよう!フリーランスになろう!』と思ったことは1mmもありません。

最初はWEBデザインで起業した訳じゃなかった

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実は、WEBデザイナーとして起業する前に、他のビジネスをしていました。
オリジナルのハンドメイドアクセサリーをネット販売していたんです。

きっかけは、昔大好きだった人が個人事業主だったこと。国内だけでなく海外にも行き、自由に仕事をする彼の姿に、「すごいな〜、カッコ良い♡」と憧れていました。でも、憧れる気持ちと同時に、実は悔しさと嫉妬でいっぱいでした。

当時、シフト制で働いていた私は、そんな彼と自分を比べて「シフト制で、毎日同じ場所でしか働けない私って底辺・・・。休憩室はおばちゃんたちの愚痴ばっかり聞こえて、空気最悪。何でこんなところに毎日いるんやろう。」と、毎日自己嫌悪。
今となっては自分でその状態を選んでいただけ、と分かります。ですが、当時は自分が自由になれない理由をたくさん挙げ連ねて、悲劇のヒロインでした。

でもね、そんな自分にもほとほと疲れ果てて「わたしも絶対、好きに、自由に、仕事する!」って強く思うようになりました。そこで「今の自分で最大限、好きで自由だと思えることをやってみよう!」と決め、初めたのが大好きなハンドメイドアクセサリーを販売すること。
小さいころから“なにかをつくること”が大好きだったので、心を込めて、拘って制作したものが売れる喜びをこの時に経験しました。

ハンドメイドアクセサリー

そして、ただネット販売するだけでなく、アクセサリーやコーディネートについて書くブログを自分でデザインし、世界観が伝わるように工夫をしていました。そうして“その時の自分にできる精一杯”に集中していると、少しずつ売れ始めていき、お会いしたこともない方が買ってくださり、着用した写真をSNSにアップしてくださるのがとっても幸せで、こんなに幸せな仕事があるのかと思っていました。

ですが、ひとつ問題が・・・。拘りのパーツを使っているのに、金額設定にブロックがありすぎて適切な値段をつけられず、利益がほとんどなかったのです。

どんなに好きなことでも、ビジネスとして成り立たせるには利益を出すことが絶対。でも、そこにコミットできず疲れていく自分がいました。

WEBデザインがサービスになったきっかけ

「『WEBデザインが好きだから起業しよう!フリーランスになろう!』と思ったことは1mmもありません。」と最初に書きましたが、WEBデザインが嫌いな訳ではありません。むしろ、大好きですし、何かを作り上げることほど夢中になれる時間はありません。制作しだしたら、時間を忘れてのめり込んでしまうほど。
ですが、そもそも「好きなコトで起業したい!」と思ってWEBデザインをしていたのではなく、ハンドメイドアクセリーについて書くブログがダサいのは嫌で、アクセサリーの世界観が伝わるデザインに変えたくてやっていました。

そのWEBデザインがサービスとして仕事になったのは、私のスキルやセンスを認めて引き上げてくれたヒトがいたから。

自分にできる精一杯に集中していた結果、『好きなことの一部』が周りから求められて仕事になったのです。そうして、好きなこと且つ求められることをサービスとし、約2年半が経ちました。

「好きなことがわからないんです・・・。」と悩む必要はない♡

「好きを仕事にしたいけど、好きなことがわからなくって・・・。」っていうお悩みをよく聞きます。でも、わからなくても良いと思うんです。「好きなことで起業!」「好きなことで稼ぐ!」「自分らしさ♡」という言葉を聞いて、「私も好きなことを仕事にしなきゃ!」「自分らしくいなきゃ。」と思って焦ったり、苦しんだりしている人を見かけます。

でもね、幸せに生きているひとたちは、“好きなことを仕事にするから幸せ”な訳ではありません。“自分にとっての幸せは何か”を知っていて、それを実行しているから充実し、幸せを感じられるのだと思います。

例えば、学生のころからの友達は「好きなことを仕事にするってすごいな〜とは思うけど、自分は会社員が良い!会社員最高!」という子ばかり。(笑)「会社員として守られた中で、自由にできるって幸せやん?」とよく言っています。その子たちは本当にいつも幸せそうで、人生を楽しんでいます。
なぜかと言うと、好きなことを仕事にしているからではなく、“自分にとっての幸せ“に正直だから。

“自分にとっての幸せ”が、大切な人と過ごす時間の子は、プライベートを1番にできる仕事を選び、旦那さまとの時間を楽しんでいます。旅行に行くことが大好きな子は、好きな時に旅行にいける会社を選んでいます。安定が好きな子は“淡々とこなせる仕事”を選んで、9〜5時で働くスタイルを選んでいます。

夫婦

そして、幸せに生きているひとたちは、“自分にとっての幸せ”だけでなく、“自分は何が嫌か”にも正直です。

なので「今の仕事が嫌。だから好きなことで起業したい!でも、好きなことって何・・・?」と悩んでいるなら、好きなことを探すよりも前に、 “いまの仕事のどこがイヤなのか”をじっくり考えましょう。もしかしたら、「好きなことが仕事じゃないから嫌。」ではなく、満員電車が憂鬱なだけかもしれないし、始業時間が早いのが嫌だからかもしれません。

なぜ嫌なのかの理由が分かったら、その嫌なことを解決すれば良いのです。満員電車が憂鬱であれば、会社に徒歩でいける範囲や、朝そんなに混んでいない路線を選んで引っ越しても良い。始業時間が早いのが嫌であれば、コアタイムはあるけれども、出社時間は自由な会社に転職するのもあり。
大事なのは、自分が何を嫌と感じ、どうしたらそれは解決できるのかを知ること。

“今の仕事のどこが嫌か”が明確でないまま、なんとなく好きなコトで起業したって幸せにはなれません。

まとめ

「今の仕事が嫌、自分らしく働きたい!好きなことをしたい!」そう思っていても、「好きなことってなに?自分らしさって・・・?」と悩んでいるのなら、まずは今の環境の何が嫌なのかを明確にしましょう。

“嫌”を知れば、おのずと“好き”も分かります。そして、ひとっ飛びして「好きを仕事に!」ではなく、嫌なことをひとつずつ捨てていくのがおすすめ。嫌を捨ててスペースを開けると、余裕ができます。

余裕があれば“好き”にも敏感になるはず。
余裕がないところに、新しい風は入ってきませんし、感覚も鈍くなります。なので、まずはスペースを空けてみてくださいね。